::: Wuthering Heights ::: 1978 - POPS ::: ★★★★★
“エキセントリック” という言葉が最も似合う女性シンガー、ケイト・ブッシュ。
イギリス出身と聞きましたが、遺伝子には絶対アイルランドの血が流れているに違いない。
それほど、美しいハイトーン・ヴォイスの持ち主。
声質の美しさだけでなく、技術の高い歌唱力に、歌唱法、音楽に対する世界観も独創的。
『 Wuthering Heights(嵐が丘) 』 は、エミリー・ブロンテ原作 『嵐が丘』 のTVドラマに触発され、同タイトルで作ったデビュー・シングル。
曲の出だしは、ケイトの高くキュートな声と、ポロポロと流れるようなピアノの音色が、ファンタジーな世界を想像させるのですが、じょじょに、 『嵐が丘』 の世界に引き込んでいく。
その世界観を、彼女は見事に音楽に投影させただけでなく、表現力も、鬼気迫るほどの迫力と、女性の情念を巧みに歌い上げている。
個人的に一番好きな箇所は、ラスト。
ケイトの歌で、催眠術にかかったかのように、曲の世界観に嵌っている中、歌が終わり、その余韻を残すかのように伴奏が続き、フェード・アウトしていくのですが、今まで影を潜めていた、エレキ・ギター、弦楽器、管楽器といった楽器の音色が、一つ、一つ、姿を現してくるのだ。
伴奏に厚みがでて、今一度盛り上がるのかと思いきや、静かにフェード・アウト。
舞台でいえば、ラストに吹きすさぶ嵐が丘を観客に見せて、幕を引くような心憎い演出。
( ゚_ゝ゚) { Oh let me have it, let me grab your soul away.
テーマ : 音楽のある生活 - ジャンル : 音楽